
転職失敗して出戻り
転職に失敗して、元の会社に出戻るという選択肢を考える人は少なくありません。
退職者が元の職場に戻ることを「出戻り転職」といいます。
出戻る社員のことを、出戻り社員やブーメラン社員といわれたりします。
この記事では、転職に失敗したときにどうするか?転職に失敗して出戻るメリット・デメリットや、出戻り転職を成功させる方法について解説します。
私は、転職に失敗したあと、出戻り転職に成功しています。
転職に失敗して、どうしようか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
転職に失敗したときにどうするか?
転職に失敗した場合、以下のアプローチが考えられます。
- 現在の職場で仕事を続ける
- 次の新たな転職先を探す
- 出戻り転職する
現在の職場で仕事を続ける
転職に失敗したとしても、現在の職場で仕事を続けることが、選択肢の一つです。
この選択肢を選ぶ場合、次のステップとして、転職が失敗した理由を反省し、今後の改善点を考えることが重要です。
転職が失敗した原因を明確に把握し、職場でのスキルや経験を向上させるための学びの機会と捉え、成長につなげることが大切です。
次の新たな転職先を探す
転職が失敗した場合、新たな転職先を探すことも一つの選択肢です。
前回の転職で得た経験を活かし、今回はより適切な求人や職場環境を選ぶことができるかもしれません。
転職に失敗した理由を分析し、今回はより慎重に求人情報をチェックしたり、自身のキャリア目標に合致する求人を探すことが重要です。
出戻り転職する
転職に失敗した場合、前職に戻ることも一つの選択肢です。
前職に戻る場合、転職の失敗から学んだことを活かし、前職での仕事の改善点や課題に取り組むことが重要です。
また、前職に戻ることで安定感や環境の安心感を取り戻せる場合もあります。
どの選択肢が最適かは個人の状況や目標によって異なります。
自身のキャリア目標や将来のビジョンを再評価し、転職失敗を成長の機会と捉え、最良の選択をしましょう。
出戻り転職について
出戻り転職とは、一度辞めた会社に再雇用されることです。
出戻り転職はメディアなどでも、以前はあまり聞かれませんでした。
2016年ごろから少しずつ増加しています。
2018年にエン・ジャパン株式会社が、人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』でアンケートを取りました。
72%の企業が「再雇用したことがある」と回答しています。
出戻り転職者を受け入れた企業は「制度としては設けていない」が87%と多いです。
出戻り転職にはその都度対応しているのが実態です。
出戻り転職のメリット

出戻り転職のメリット
出戻り転職には、出戻り社員とそれを受け入れる企業の双方にメリットがあります。
出戻り社員のメリット
出戻り社員のメリットは、次の3つです。
- 自分を客観的にみられる
- 企業の雰囲気を知っている
- 仕事がすぐできる
自分を客観的にみられる
他社を経験したことにより、退職しなかったときよりも見える世界が広がります。
そのおかげで、以前よりも自分を客観的に見ることが出来ます。
結果的に、仕事に対する気持ちに余裕ができて仕事を順調に進められます。
企業の雰囲気を知っている
企業を辞めてからあまり経過していなければ、企業の雰囲気や仕事の好ましい面、残念な面の両面を知っています。
勝手知ったる企業に気負わずに出戻ることができるので、全く何も知らない企業に転職するよりも、心理的ハードルが低いです。
仕事がすぐできる
辞めたときと同じ仕事なら、手順を覚えているので出社した日からすぐに仕事に取りかかれます。
出戻り社員を受け入れる企業のメリット
出戻り社員を受け入れる企業のメリットは次の3つです。
- 即戦力になる
- 安心できる
- 以前よりも良く働いてくれる
即戦力になる
出戻り転職は企業としては即戦力になるので、基本ウェルカムでしょう。
出戻り転職者が辞めた時と同じ仕事で出戻るのであれば、即戦力になります。
いきなり活躍してもらえるので、一から教育する時間と労力が省けます。
安心できる
出戻り転職者の人柄や性格などを知っています。
どんな人が入社してくるかわかるので安心です。
以前よりも良く働いてくれる
出戻り転職者は、再雇用を承諾してくれた企業に感謝の念を抱いています。
恩返しとして以前よりも良く働いてくれることが多いです。
出戻り転職のデメリット

出戻り転職のデメリット
出戻り転職には、出戻り社員とそれを受け入れる企業の双方にデメリットがあります。
出戻り社員のデメリット
出戻り社員のデメリットは次の4つです。
- 人間関係の再構築に悩む
- 同僚や上司に申し訳ない
- 恥ずかしい
- 違う仕事の可能性
人間関係の再構築に悩む
辞めていた期間に企業内の職位が変化していることがあります。
人間関係の再構築に悩むことがあるかも知れません。
同僚や上司に申し訳ない
退職時の引き継ぎなどで、迷惑を掛けた同僚や上司に申し訳ないという気持ちが残ります。
恥ずかしい
退職時に盛大な送別会で送り出してもらっている場合があります。
出戻ることになって「どのツラ下げて」までは思われていないかも知れませんが、自分としてはとても恥ずかしいです。
違う仕事の可能性
出戻り転職するタイミングによっては企業の事情が変化しています。
退職した時と違う仕事に就かなければならない事があります。
その時には、一から仕事を覚えるチャレンジ精神が必要です。
出戻り社員を受け入れる企業のデメリット
出戻り社員を受け入れる企業のデメリットは次の3つです。
- 社員間の軋轢
- 新ルールに不適応
- 円満退社でなかった
社員間の軋轢
出戻り転職者のキャリアにブランクができています。
退職してから現在までの期間中に新たに入社した社員との間に軋轢が生じます。
新ルールに不適応
出戻り転職者が辞めた時と現在では、企業のルールが変わっている場合があります。
新しいルールに適応してくれないことがあります。
円満退社ではなかった
退職時に円満退社ではない場合があります。
現場では出戻り転職者を受け入れたくないと思っていることでしょう。
出戻り転職者とトップで出戻る話がついていて、出戻り転職を受け入れたときは、出戻り転職してもうまくいかない場合があります。
出戻り転職を成功させる方法

出戻り転職成功
私は、自分で言うのも何ですが、出戻り転職成功者と言えると思っています。
ただ私の場合、少し一般的ではないのは、辞めた後に他の企業に転職したのではなく、僧侶になるための修行をしました。
僧侶になれなかった場合、出戻り転職が断られなければ、再び同じ会社でお世話になりたいと内心、思っていました。
退職した後に別の企業に転職するしないの違いはあります。
しかし、出戻ったことに違いはないので、参考になるかと思います。
私の経験と調査した情報から「出戻り転職を成功させる方法」を2点お伝えします。
- 在職中は一生懸命に仕事をする
- 円満退社は最低限必要
在職中は一生懸命に仕事をする
出戻り転職の成功と失敗を分ける明暗は、極端に言えば入社した時から決まっています。
仕事の能力がない人間を、企業は再雇用したいとは思いません。
会社では誰が見ていても見ていなくても、とにかく仕事を一生懸命して、成果をあげましょう。
ただし出戻るためには、仕事の能力だけでは不十分です。
- 良い人柄を保つ
- 協調性を維持する
- 周りの社員から好かれる
ようにしておきましょう。
社員全員と仲良くするのは不可能です。
できるだけ社員の人たちとの人間関係を良好にしておきましょう。
できれば経営陣にも気に入られておきましょう。
私が出戻り転職した時には、出戻ってくることに抵抗のある人もいたと思いますが、会社上層部からの信頼は得ていたと思うので、出戻り転職は成功しました。
私の出戻り転職を受け入れていただいた会社の皆様には、いまでも、とても感謝しています。
円満退社は最低限必要
「立つ鳥跡を濁さず」の言葉通り、円満退社するのは出戻り転職には、最低限必要です。
普段の仕事は真面目で一生懸命に仕事をしていたとしても、いざ辞める時に引き継ぎもいい加減にして辞めていけば会社に迷惑がかかっています。
就業規則に決めてあることを遵守して、できるだけキレイに辞めましょう。
辞めていく時の最後の印象は、いつまでも社員達の記憶に残ります。
ちなみに私は辞めたあと、すぐに僧侶の修行場に行く必要がありましたが、退職予定日が過ぎても出勤して仕事の引き継ぎをしました。
他の社員からは、スタンドプレイに見えたかもしれませんが、ちゃんと引き継ぎたかったので一生懸命やりました。
社長からは「まだいるの?」と心配されてしまったほどです。
愛すべき良い企業だと思っているのなら、出戻り転職してもしなくても、辞める時には円満退社をしましょう。
それが、出戻り転職の成功につながります。
ただそうはいっても、ブラック企業なら出戻り転職するしないにかかわらず、円満に退職しようとしても円満退職は出来ないでしょう。
ブラック企業に勤めていて、絶対に出戻り転職をしないどころか、すぐに辞めたければ、円満退社は無理にする必要はないでしょう。
まとめ
「転職に失敗して出戻るメリット・デメリットと出戻り転職を成功させる方法」をお伝えしました。
転職に失敗した場合の選択肢として、現職で働き続けるか、新たな転職先を探すか、出戻り転職するかが挙げられます。
出戻り転職についてお伝えしました。
出戻り転職にはメリットとデメリットが出戻り社員と受け入れる企業側の双方にあります。
出戻り社員のメリット・・・自分を客観的にみられる、企業の雰囲気を知っている、仕事がすぐできる
出戻り社員を受け入れる企業のメリット・・・即戦力になる、安心できる、以前よりも良く働いてくれる
出戻り社員のデメリット・・・人間関係の再構築に悩む、同僚や上司に申し訳ない、恥ずかしい、違う仕事の可能性
出戻り社員を受け入れる企業のデメリット・・・社員間の軋轢、新ルールに不適応、円満退社ではなかった
出戻り転職を成功させるには、在職中に一生懸命仕事をし、円満退職することが最低限必要でしょう。
出戻り転職をしたいと強く希望した結果、出戻れたのなら願いがかなったので、以前にもまして一生懸命仕事をして、企業に恩返しをしましょう。
では、出戻り転職の成功を心からお祈りいたします。


