派遣社員が工場で働く際、多くの挑戦と困難に直面した末に辞めざるを得なくなる原因を知りたい
時給の高さが派遣の特徴である一方で、それが原因でパートやアルバイトからハラスメントを受けることがあります。
この記事は、筆者が派遣社員として働いていた時に工場を辞める理由としてパートやアルバイトから、派遣なのに仕事ができないことを責められて辞めたことを紹介しています。
工場派遣社員が辞める理由
深夜の工場勤務の派遣社員が辞める主な理由は以下の通りです。
工場勤務の派遣社員が辞める主な理由
- 健康問題:睡眠障害や慢性的な疲労など、生体リズムの乱れによる健康被害。
- 家族との時間不足:仕事と私生活のバランスが取れず、家族や友人との時間が削られる。
- 職場ストレス:肉体的、精神的に大きな負担。単純な事の繰り返しで飽きる。
- 賃金への不満:深夜勤務手当てを含めても、労働の負担に見合わないと感じる場合。
- キャリアアップの機会不足:昇進やキャリア形成の機会が限られている。
これらの改善には3つが重要です。
- 職場環境の改善
- 健康管理支援
- 適切な報酬体系の確立
以下に、筆者が深夜の工場派遣で経験した派遣社員へのハラスメントについて詳しく書きます。
派遣社員へのハラスメント
派遣なら仕事ができると思われています。
派遣なら仕事ができないことがなく、一般的なスキルをある程度習得している人が多いと思われがちです。
しかし、派遣だとしても初めての仕事はうまくできません。
現場の先輩から仕事を教えてもらっても、すぐには覚えられないこともあります。
工場派遣社員へのハラスメントについてです。
某コンビニの弁当工場勤務
筆者は派遣社員として、派遣先の某コンビニの弁当工場で23時~8時までベルトコンベアの流れ作業で働きました。
- 派遣元のコーディネーターから言われたこと
- 派遣工場で働いてみると
- 派遣でも初めての仕事はうまくできない
- 派遣を辞めました
派遣元のコーディネーターから言われたこと
仕事の初日に駅に集合した時に、派遣元のコーディネーターから次の注意がありました。
「一緒に働くパートやアルバイトが、派遣は仕事ができて当たり前だと思っているので、トラブルにならないように気をつけて下さい」
そうは言っても、直接言われるわけでもないだろうし、いくら派遣だからといっても初めからうまくできるわけないと思いました。
たとえ何か言われたとしても、仕事を覚えていけばその先は何も言われなくなると思っていました。
あまかったです。
派遣工場で働いてみると
実際に工場で働いてみると、コーディネーターが言っていたとおりでした。
弁当の盛り付けの仕事中にパートやアルバイトから以下のことを言われました。
- 「派遣は時給が高い」
- 「私たちは時給が安い」
- 「私は〇〇円、派遣は〇〇円」と具体的に言う
- 「派遣なのになぜ仕事ができない」
筆者はどちらかというと不器用な方なので、弁当の盛り付け作業のベルトコンベアの流れのスピードに追いつけなくて、食材の入れ方が雑になっていました。
注意されても仕方がないと思ったので、謝りながらも言われるがままに我慢していました。
派遣でも初めての仕事はうまくできない
今思えば、どう考えても派遣という名前がついたからといって、今までやったことがない仕事が初日からすぐに出来るわけはないと思います。
どんな仕事でも初めてでも出来るのが派遣ならば、派遣はスーパーマンでしょう。
パートやアルバイトたちは23時~8時までの9時間の拘束時間中、筆者の盛り方が気に入らないとすぐ以下のように責め立てました。
- 「給料高いのになぜできない」
- 「派遣なのになぜできない」
派遣を辞めました
数日間そんな状態が続いたので、筆者は仕事中の口撃に耐えきれないし、派遣なのに仕事ができない自分に責任を感じてコーディネーターに相談して退職することにしました。
すぐには退職できなかったので、指示された日まで勤務して退職しました。
派遣社員への期待の大きさと、同じ労働にも関わらず時給に差があることで生じるわだかまりを実感しました。
派遣社員の時給が高い理由
派遣の時給が高い理由は2つあります。
派遣は間接雇用であり、直接雇用と比べて賞与や退職金の積立が不要であるため、人件費コストを抑えられる。
必要な時だけ労働力を確保できる柔軟性がある。
- 派遣は間接雇用
- 派遣は必要なときだけの労働力
派遣は間接雇用
派遣の時給が高くなる理由は、パートやアルバイトと違って直接雇用ではなく、間接雇用だからです。
直接雇用は、一般的に企業と従業員が折半の社会保険(健康保険+厚生年金)、雇用保険も企業の事業種類毎に一定の料率で負担しています。労災保険は全額企業負担です。
派遣は間接雇用なので、賞与や退職金の積立も必要ありませんので、大幅に人件費コストが抑えられます。
なので派遣社員には、直接雇用よりも高めの「外注費」という経費を支払ってでも人材を確保できるのです。
派遣は必要なときだけの労働力
派遣は生産計画や人員計画が容易に出来るメリットがあります。
企業としては必要なときだけ必要な労働力を確保できるのが、派遣社員を雇うメリットになります。
派遣を使うことは、契約期間の定めがない正社員とは違って、契約期間の定めがあり基本的に3ヶ月で満期になるので短いスパンでの労働を確保できます。
以上のような理由から派遣の方が時給が高いので、時給が低いパートさんたちからハラスメントを受けてしまうのです。
パートさんたちは、この派遣の仕組を理解しているか否かは分かりませんが、単純に時給で比較しています。
派遣社員がすぐ辞めることの改善の提案
派遣社員がすく辞めることの改善の提案を2つします。
- 雇用形態の違いを明確にする
- 同一労働同一賃金
雇用形態の違いを明確にする
パートやアルバイトたちは自分たちの時給の低さを盾にして、派遣だから高給をもらってるし最初から仕事ができて当たり前という理不尽な言動を生み出しています。
この言葉を、時間や場所を拘束された中で聞かされる派遣は、たまったものではありません。
なにか改善方法があれば良いのですが……。
そもそも、雇用形態の違うパートやアルバイトや派遣社員を同じ環境のもとで働かせています。
企業の責任者は、給料の違いを書面などで前もって教えておいたほうがいいと思います。
納得の上で働くのとそうでないのとは、結果が違います。
同一労働同一賃金
この体験から、派遣に対する期待の大きさ、同じ労働なのにパートやアルバイトより時給が高いことの「うらやみ」や「やっかみ」が十分わかりました。
派遣社員は正社員よりは低いものの、パートやアルバイトと比較すると高めの時給が設定されています。
アルバイトもパートも派遣も工場内で同じ労働をしているので「同一労働同一賃金」ならば不満は起きません。
まとめ
工場勤務の派遣社員が辞める主な理由:
- 健康問題:睡眠障害や慢性的な疲労など、生体リズムの乱れによる健康被害。
- 家族との時間不足:仕事と私生活のバランスが取れず、家族や友人との時間が削られる。
- 職場ストレス:肉体的、精神的に大きな負担。単純な事の繰り返しで飽きる。
- 賃金への不満:深夜勤務手当てを含めても、労働の負担に見合わないと感じる場合。
- キャリアアップの機会不足:昇進やキャリア形成の機会が限られている。
これらの改善には、職場環境の改善や健康管理支援、適切な報酬体系の確立が重要です。
派遣社員へのハラスメント:
- 派遣なら仕事ができないことがなく、一般的なスキルをある程度習得している人が多いと思われがちです。派遣だとしても初めての仕事はうまくできません。
- 職場内の口撃に耐えきれず、自己責任を感じて退職を選択。
- 派遣社員への期待の大きさと、同じ労働にも関わらず時給に差があることで生じるわだかまりを実感。
派遣の時給が高い理由:
- 派遣は間接雇用であり、直接雇用と比べて賞与や退職金の積立が不要であるため、人件費コストを抑えられる。
- 必要な時だけ労働力を確保できる柔軟性がある。
改善の提案:
- 雇用形態の違いを明確にし、職場内での理解を深めること
- 「同一労働同一賃金」の原則を尊重し、職場内の不公平感を解消すること
- 派遣に対する過度の期待をしない
派遣社員としての勤務は、多くの利点がある一方で、職場内の人間関係やハラスメントといった課題も抱えています。
この経験を通じて、派遣社員が直面する実情と改善への提案を考察しました。
働いている者同士が、わだかまりを持ったままで労働している状態は、健全とは言えません。
そんな険悪な雰囲気の中で生産されるお弁当がおいしいのでしょうか?
以上です。
ありがとうございました。