働き方改革の問題点について考える際、有給休暇の消化率や祝日の数が重要な指標となりますが、それらは真の働き方改革を進める上で適切な指標なのでしょうか?
この記事では、現在の働き方改革の問題点を明らかにし、有給休暇の消化率や祝日の数から「真の働き方改革」を考えます
また、日本と世界の祝日の比較を通じて、働き方改革に新たな視点を提供します。
この記事を読むことで、あなたも働き方改革の新たな可能性を見つけ出すことができるでしょう。
それでは、一緒に新たな働き方改革を模索していきましょう。
働き方改革の問題点
今の日本では、次のことが急がれています。
- 労働生産性向上
- 就業機会の拡大
- 意欲・能力を存分に発揮できる環境をつくる
働き方改革で時間外労働の上限規制があり、効率性を重んじるばかり仕事中のちょっとした休憩も取れない問題も浮上しています。
働く人の人手不足も相まって働き方改革で残業も禁止になって、通常の休憩時間も仕事をしなければ仕事が終わらない人々もたくさんいます。
合理的に仕事に集中させて時間効率を考えるのは悪くはないと思いますが、働いているのは生身の人間だということを忘れないでいただきたいです。
普通に休憩時間が取れないとストレスが蓄積して、いい仕事ができなくなります。
仕事ができないのが我々の能力不足ならば、能力の底上げも必要ですが、普通の能力をもった社員が抱えきれない程の仕事を持っているという現実も多いと見受けられます。
働き方改革で会社で残業ができないので、家に持ち帰って仕事をするなど本末転倒で、ワークライフバランスなどの以前の問題です。
国際社会においてそれぞれの企業は、さまざまなものと競争していますがステークホルダーとしての従業員も大事にしないと、さらなる発展は望めない気がします。
厚生労働省の働き方改革特設サイトでも以下のように謳われているので、労働者がもっと生き生きと働けるような環境づくりが望まれます。
働く方の置かれた事情に応じて、多様な働き方を選択できる社会を実現することで、成長と分配の好循環を構築し、働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指します。
出典:働き方改革特設サイト(支援のご案内) | 厚生労働省
有給休暇
有給休暇の消化率
数年前、日本は他の国から働きすぎであると指摘され、休日を増やすように求められ日本は世界でも祝日が多い国となりました。
しかしながら、有給休暇の消化率は50%程度にとどまっており、これは世界19カ国と比較した場合、33年連続で最下位という結果となっていました。
2019年4月から働き方改革が実施され、年間有給休暇が10日以上ある労働者に対して使用者は、5日以上の有給休暇を消化させることが義務付けられました。
この義務を違反した場合、使用者には罰金30万円以下が課せられます。
その結果、2022年の年次有給休暇取得率は62.1%で過去最高になりました。
しかしまだ、結果が出るまでに時間がかかり、未だに有給休暇の消化率が上がらない現状があります。
その原因として、労働者自身が有給休暇を消化することに対する罪悪感や、取得による業務への影響を懸念していることが挙げられます。
有給休暇の管理・運用の難しさ
企業側も労働力不足による業務継続の困難さや、有給休暇の管理・運用の難しさから、積極的に有給休暇を消化させることに躊躇しているのが現状です。
このような背景のもと、働き方改革が進行中であり、企業と労働者が共に考え、行動することが求められています。
それは、労働者の健康管理や生産性向上といった個々の働き方改革だけでなく、日本全体の国際競争力向上にもつながる重要な課題となっています。
日本の祝日と世界の祝日
以前に他国から、休日が少なくて働き過ぎと言われていた日本の祝日と、世界の祝日を比べてみましょう。
日本の祝日
1月:1月元日:1月1日、成人の日:1月第2月曜日
2月:建国記念の日:2月11日、天皇誕生日:2月23日
3月:春分の日:春分日
4月:昭和の日:4月29日
5月:憲法記念日:5月3日、みどりの日:5月4日、こどもの日:5月5日
7月:海の日:7月第3月曜日
8月:山の日:8月11日
9月:敬老の日:9月第3月曜日、秋分の日:秋分日
10月:体育の日:10月第2月曜日
11月:文化の日:11月3日、勤労感謝の日:11月23日
祝日の数は1年間で16日です。
祝日という日を決めて日本国民が一斉に休みを取るのは良いことかもしれませんが、労働者は自分のペースで休むことが出来ません。
世界の祝日
世界で祝日が多い国は、
- コロンビア17日
- インド17日
です。
アジア圏で多いのは、
- タイ23日
- 中国21日
- 韓国17日
です。
欧米の先進国は、
- フランス11日
- アメリカ10日
- ドイツ9日
- イギリス8日
なので比較すると、日本の祝日数16日の方が多くなっています。
日本の祝日の日数はすでに欧米以上になっているものの、有給を含めた休日の日数は、ほぼ同じか逆に少なくなっています。
そこが大きな問題です。
真の働き方改革
2016年に山の日の制定時に、祝日をいつにするかが議論され休みが増えた結果、有給休暇が取りづらくなることの弊害を考える必要がありました。
有給休暇の消化率を上げることは重要ですが、それが強制的なものであったり、休みたいときに休めない状況では、本来の目的が損なわれます。
また、休みの日に仕事を持ち帰るという現象も、働き方のバランスを崩してしまいます。
働き方改革の本質は、働きやすさと生産性の向上を両立させることにあります。
だからこそ、個々の働き方やライフスタイルに合わせた柔軟な休暇制度と、仕事とプライベートの明確な分離が求められているのです。
祝日は国民全体の問題であり、一方で有給休暇は企業と個人の間で調整が必要な問題です。しかし、これらは全て「働き方」に関連する要素であり、全体的な視点で調和を図るべきです。
国際競争力を強化するためには、年間365日をどのように働き、どのように休むのかという視点が必要です。
これは個々の問題を超えて、日本全体で統一的に考えるべき課題です。
「真の働き方改革」は、これら全てを包括した大きな視点で考えることが求められています。
まとめ
- 働き方改革の問題点
国際社会においてそれぞれの企業は、さまざまなものと競争していますがステークホルダーとしての従業員も大事にしないと、さらなる発展は望めない気がします。 - 有給休暇
- 有給休暇の消化率
労働者自身が有給休暇を消化することに対する罪悪感や、取得による業務への影響を懸念していることが挙げられます。 - 有給休暇の管理・運用の難しさ
企業側も労働力不足による業務継続の困難さや、有給休暇の管理・運用の難しさから、積極的に有給休暇を消化させることに躊躇しているのが現状です。
- 有給休暇の消化率
- 日本の祝日と世界の祝日
- 日本の祝日
祝日の数は1年間で16日です。祝日という日を決めて日本国民が一斉に休みを取るのは良いことかもしれませんが、労働者は自分のペースで休むことが出来ません。 - 世界の祝日
日本の祝日の日数はすでに欧米以上になっているものの、有給を含めた休日の日数は、ほぼ同じか逆に少なくなっています。
- 日本の祝日
- 真の働き方改革
国際競争力を強化するためには、年間365日をどのように働き、どのように休むのかという視点が必要です。
これは個々の問題を超えて、日本全体で統一的に考えるべき課題です。
「真の働き方改革」は、これら全てを包括した大きな視点で考えることが求められています。
真の働き方改革は、働きやすさと生産性の両立を目指すものです。
個々のライフスタイルに合わせた休暇制度と、仕事とプライベートの分離が重要で、これは日本全体の国際競争力向上にも繋がります。
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